今回はオススメの電卓と、電卓の使用方法(機能)について書いていきます。おすすめも何も、使い慣れているものを使うのが一番いい気もしますが、便利な機能などの観点について紹介していきます。
電卓は税理士試験においてボールペンよりも大事なものです。私は一応試験に予備の電卓を持って行っていますが、多分私と同じく2つ電卓を持っていってる人も多いでしょう。ちなみに私はメガネも予備のものを試験会場に持っていきます笑。
試験だけでなく、税理士などの会計に携わる仕事ならもちろん、それ以外のあらゆる業種で必要不可欠な電卓という計算マシーン。電卓を使用しない業種なんてないはずです。できるだけ使いやすいものを選びたいですよね。
これで間違いない!おすすめの電卓 CASIO JS-200W-N
税理士試験受験にあたっておすすめできる電卓はCASIOのJS-200W-Nです。価格も比較的求めやすく、サイズも大きすぎないですし、以下で紹介する必要な機能も網羅されています。また、実務で使う分にも便利な電卓です。ちなみに私はCASIO派なのでSHARPの電卓については門外漢です。悪しからず。
電卓を選ぶポイントと機能の活用について
以下に税理士試験受験や学習に必要な電卓のスペックやその活用法について書いていきます。
12桁以上表示されるものを選ぶ
税理士試験では出題される問題で用いられる金額は9桁とか10桁とか余裕であるので(それでも千円単位だったりする)、電卓は少なくとも12桁のものが必須と言えますが、逆に12桁以上ないもので、しっかりしたものはあんまり売っていないイメージがあります。
また、例外はありますが、以下の例のように同じ算式でも、基本的に「×」と「/」が同時に存在する計算では「除して乗する」より「乗して除する」(先に×を計算する)方が正確な値が出ます。
・100/3×3=99.9999・・・
・100×3/3=100
×を先に計算した時桁数が多くなる場合が頻繁にあり、電卓の桁数が足りてないとエラーになってしまう可能性があります。ですので12桁以上は最低でも必要です。
てか、簿記論の試験では「1,000,000」のように数字にコンマを打たないと採点の対象としない」という前提文があると思うのですが、消費税法の試験では見かけないような。。。あれ何でなのかな。簿記論は単純に数字ばかりの答案となるため見やすくするためでしょうか。私が受験した年は解答用紙に数字を書くマス(カラム)が印字されていたことがあってびっくりしたことがあります。コンマは印字されていたように思いますが謎の緊張感がありました。
カタカタ音が鳴らないものを選ぶ
試験勉強の際、自習室や図書館など静かな場所で問題を解く人がほとんどでしょうが、カタカタと打鍵音が鳴る電卓ですと、周りの方の迷惑になり、嫌な顔をされたり、場合によっては「静かにして」などと注意を受けることもあります。また、自習室によっては電卓禁止の部屋もありますし、あまり音がならないものを選ぶのが吉です。あまつさえ、音が鳴らない電卓の方が指が疲れに食いような気もします。
ただ、「カタカタ音」が好きな人もいると思います。
そういう方はこちらの電卓がおすすめです。
上で紹介したCASIO JS-200W-Nの廉価版のような電卓ですが、必要な機能は揃っているので問題ありません(TILT DISPLAYではありませんが)。私も持っていますが、あのみなさんがイメージするような想像通りのカタカタ音が出ます。また、比較的安価なので(逆に言うと少しチープな感じはあります)お求めやすいかと。
そういえば、ラップを電卓に巻いている人もたまに見かけますけど、あれは音が鳴らないように巻いているのでしょうか。飲食店を営んでいる方も電卓にラップを巻いている方も見えますが、あれは単純に汚れないようにしてるんだろうなぁ、と思いますが実際のところはどうなんだろ。
数字ボタンを滑らかに押せるものを選ぶ
多分ほとんどの電卓がそうであると思うのですが、お持ちの電卓で以下のことが出来るか試してみてください。
「1」を押しながら「2」を押し続け、その状態のまま「1」を指から離す。
その時、「1」を押した時に画面に「1」が表示され、「1」を離したときに「2」が表示されるかどうか。
「1」と「2」をそれぞれ別の数字のボタンに置き換えて出来るかどうかも試してみると良いでしょう。
これが出来ないと、素早く電卓を打つをことが出来ず、滑らかな指運ができなくなってしまいます。
メモリ機能が付いているものを選ぶ
電卓のメモリ機能は、計算過程で必要な数値を一時的に保存しておく機能です。複雑な計算や繰り返し計算を効率的に行う際に役立ちます。
メモリ機能の主な使い方
・M+キー: 電卓に表示されている数値をメモリーに追加します。
・M-キー: 電卓に表示されている数値をメモリーから減算します。
・MRキー: メモリーに保存されている数値を呼び出します。
・MCキー: メモリーに保存されている数値をクリアします。
電卓によっては、上記の基本的な機能に加えて、以下のような機能が搭載されている場合があります。
・複数のメモリー: 複数のメモリーに独立して数値を保存できる
・独立メモリー: 加減乗除の計算結果を個別にメモリーに保存できる
・定数メモリー: よく使う数値を定数としてメモリーに保存できる
メモリ機能を使いこなすためのポイント
・メモリーに保存する前に、誤入力が無いか確認する
・メモリーに入力したか、していないかがわからなくならないようにメモリーを入力するタイミングを自分で決めておく
・計算途中でメモリーの内容を確認したい場合は、MRキーを押す
・不要になったメモリーは、MCキーでクリアする
電卓のメモリ機能は、使い方をマスターすれば、計算作業を効率化することができます。ぜひ活用してみてください。消費税法の試験では課税売上割合や、簡易課税の見なし仕入れ率の計算などでは必須となります。
表示面を立てられるTILT DISPLAYを選ぶ
表示面を立てられるものを選ぶと尚いいです。個人的には急すぎるくらい急な角度にして電卓のディスプレイを見たい派です。部屋によっては、光で見えないこともあるし、ディスプレイの角度を変えられる、CASIOであればTILT DISPLAYを採用しているものが好きです。時間の経過とともに角度をつけてもネジが緩んできて重力で下がってしまうようになりますが、そうなっても電卓自体は使えるのであまり気にせず使っています。
税抜・税込機能を使えるものを選ぶ
税理士試験の受験の際に使用する電卓は消費税の税込み、税抜き機能のみを有する電卓は使用可となっています。そして、こと消費税法の試験においては「税抜」「税込」の機能がある電卓を使うと格段に効率が上がります。特に「税抜」ボタンがよく使えます。
課税標準(消費税法)を算出するとき
消費税の課税標準の計算や税抜処理をする時は×100/110を計算する代わりに、「税抜」ボタンを押せば一発で計算できます(課税標準は千円単位にする必要がありますが)。
インボイス制度導入によりさらに活用の幅は広がる
免税事業者からの課税仕入れや、適格簡易請求書で税額が記載されていないレシートの課税仕入れ等の税額は支払対価の額に10/110(軽減は8/108)を乗じた金額に78%を乗じて算出しますが、この「×10/110」の計算を、「税抜」ボタンを2回押せば税額を自動計算してくれます。この機能も今年度の試験から活用できます。
×10/110を計算したいとき・・・「税抜」ボタンを押して税抜金額が表示されたら、もう一度「税抜」ボタンを押すと税額の金額が表示される。
当たり前のように皆知っていると思っていましたが、意外とこの機能を知らない人も多いようです。前会社の経理の人に教えたら知らなかったようで非常に感謝されました。インボイス制度が始まって、実務でもかなり多様されるようになったのではないでしょうか。
まとめ
以上、今回は税理士試験を共に闘う相棒の電卓についておすすめの商品とその機能・活用方法について書いてみました。試験勉強、受験時だけでなく実務においてもかなり役立つと思います。
電卓もパソコンみたいに試しうちできる開封済みのやつ家電量販店とかに置いてあるのあまり見たことないけど展示品も置いて欲しいな、ってたまに思っています。
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