【税理士試験】予備校はTACと大原どちらを選ぶべき?それぞれの特徴をまとめました

税理士試験

TAC VS 資格の大原

税理士試験の勉強をしていて予備校選びに迷うことがあると思いますが、私の経験上、大原とTACの違いについてまとめてみました。他にLECやネットスクール、スタディングなどの学校がありますが、圧倒的に TACと大原が多いと思われるため、競争試験であることを考慮し、どちらかを選ぶべきだと思います。また私は簿記・財表を TAC、消費税法を大原で勉強していること、どちらも通信講座であり、 TACを利用していたのは3年くらい前の経験ということを基に書いていますのでご了承ください。

ちなみに、どちらの教材も使ってみたい場合は、メルカリで問題集や答練、講義のテキストを探してみるという方法もあります。

大原とTAC両者の特徴は以下の通りです。どちらにしようか悩んでいる人の一助になれば幸いです。

少し前までは TACにはウェブテキストの配布がなかったように思いますが、今は TACでも大原でもウェブのテキストが利用できるっぽいですね。

受講料に関しては、大原でもTACでも、そこまで気にするほどの差はありません。

受講料に関しては以下の記事もご一読ください。

資格の大原

高い合格実績で選ぶなら資格の大原 税理士講座

時間の達人シリーズがある

大原には全科目に対応しているわけではないですが、主に忙しい社会人向けのための講座「時間の達人」があります。プロジェクタを使った講義で、授業を撮影した動画でなく、板書などの時間を徹底的に省いているため、従来の情報量がそのままで、1回の講義が約60分と時短された講義です。タブレットやスマホに動画をダウンロードできるため、通勤中や休憩時間などのスキマ時間を活用することもできます。 TACの講義は1回あたり2〜3時間あったと思うのでこれはかなり時短になります(TACでも動画プレーヤーで再生速度をいじれますが)。ただ個人的に講義の視聴中「勉強している感」があまりないし、どこか淡々としていて充実感があまりないというデメリットもあります。

あと、個人的に改善してほしいポイントとして、動画が次のチャプターに行く際にチャプター間隔の時間が全くないので、説明の後すぐに次の動画に行くのではなく、静止画の時間を2、3秒作ってほしいと思います。もしくは画面の右下や隅っこにネットフリックスみたいに「次のチャプターまで3、2、1・・・」とカウントダウンが表示されてほしい。画面をスクショしようと思っても一瞬で次のチャプターに移ってしまうため、困っています。これは多分同じことを思っている人が多いんじゃなかろうか。

時間の達人はちょっと受講料が安く、通常の授業にオプションでつけることもできます。

理論が覚えやすい

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大原の理論テキストは条文を噛み砕いた形式で記載されているので、内容が理解しやすく、暗記も TACの教材に比べるとラクな気がします。これは大原の大きなメリットだと思いますが、採点者によっては減点対象にもなり得ることも理解しておくべきでしょう。 TACの模試で大原の理論ベタ書きしたら減点されることもあります。 TACの理論マスターを初めて見た時、文末の注書きの多さにビビりました。

ちなみに理論サブノートは講座にはついてこず、別売りです。内容は理論テキストの解説ないバージョン。コンパクトな本です。

理論のスケジュール管理をやってくれる

大原では理論暗記の計画表を直前期に配ってくれます。 その他直前期以外でも宿題欄に毎回記載されています。TACは私は税法はオプション講座しか受講したことがないのですが、理論は「適当に自分でやっといてー」って感じらしいです。この理論暗記のスケジューリングがあるのは割と大きい気がします。

大原のテキストに掲載があるがTACのテキストに掲載がない論点が出た(消費税法)

消費税法の試験の理論問題に限った話になってしまうのですが、令和4年度の試験において「価格の表示」の論点、令和6年度の試験において「媒介者交付特例」の論点が出題されました。この2つの論点は大原では学習し、テキストにも載っていますが、TACのテキストには載っていなかったらしいです(理論ドクターには記載あり)。

逆にTACのテキストには載っているが大原のテキストに載っていないものもあるとは思いますが、近年の消費税の試験では出題はされていません(理論ドクターに掲載されていたものが出題された年はありましたが)。

答練(確認テスト、実判など)の答案の郵送に切手が不要、答案がデジタル提出・デジタル返却

大原では答案の提出時の封筒が料金後納(大原が負担)ですが、私が TACで受講していた時は TACの封筒に切手を貼らなければならず(通常の郵送料よりは安い)、それが少し面倒で、あと私はケチなのでちょっとイヤでした(笑)。現在は変わってるかもしれませんが。

2025年度受験対策講座より、通信講座限定で、答案提出がデジタル提出できるようになったそうです。これによりいちいち封筒に入れて投函する必要がなくなったので便利ですね。当面の間は郵送とデジタル提出を併用できるようですが、ゆくゆくは全てデジタル提出になるようです。

また、こちらも通信講座限定なのかもしれませんが、大原では既に答案返却においては全てがデジタル返却です。TACは私が受講していた時は郵送で送り返されてきましたが、今もそうなのでは、と思います。

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理論ドクターがある

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TACには理論の教材として、「理論ドクター」という理論問題のパターン別解法・解説が載っているコンパクトな教材があり、これがとても使えます。大原で受講している人もこれは買った方がいいと思います。巻末にはQ&Aや国税庁の質疑応答事例もあり、私が受験した年にはこの「理論ドクター」に記載があった論点から出題された問題があったため、「理論ドクター」を読んでいた人は有利でした。TACの「理論マスター」が大原で言うところの「理論サブノート」であり、「理論ドクター」に対応する大原の教材は市販では売っていません。大原の受講生がもらえる「理論問題集」がTACの「理論ドクター」にあたります。巻末の質疑応答集・Q&Aについても重要なポイントが押さえられているため試験対策として頼もしいです。

計算方法が簡単(だった)

消費税の複数税率の計算で、 TACの模範解答は課税区分内でそれぞれの税率を計算しますが、大原はまず税率ごとに区分を分ける必要があったため、大原の計算方法は非常に時間がかかりました。この方法は消費税申告書・付表に準じたやり方ですが、「真面目にこんなやり方をやっていたら時間がいくらあっても足りないだろ! TACで勉強している方が有利じゃん」とか思っていたら流石に大原もこれには対応してきて今回からTACのような計算方法に変わりましたのでこれについては今は問題ではありません。前は大問題でした!

解答・解説がわかりやすい&充実している

これは個人的な意見ですが、TACの解説の方が好みです。答練の解答冊子の順番も、 TACは「理論の解答→理論の解説→計算の解答→計算の解説」となっていて見やすいし、区分の表記も大原は仮系表を見なければならないのですが、 TACは数字の上に該当箇所が記載されているため、割と段違いのレベルで個人的にはわかりやすいです。あと字の大きさもTACの方が小さくて情報量が多い気がする。てか大原仮系表やめてほしい。

解説についても「解答への道」が非常にボリューミーに補足事項まで解説してくれるため、テキストを読む様な感覚で読むべきものです。条文番号も書いてあり、かなり丁寧に作り込んであるという印象を受けます。読んでるだけですごく勉強になる。大原は講義内で解説が説明されるため解説文はもの足りません(外販の問題集は除く)。

ですので正直な話、大原の受講生はTACの答練を資料通信、はたまたメルカリで購入して勉強するのはかなりおすすめです。

個人成績表がTACの方が良い(個人的には)

TACは全国模試の結果・ランクはもちろんですが、直前対策のレギュラーの答練でも自分が上位何%にいるのかがわかる個人別成績表を見れます。大原でも個人成績表をくれますが、一見して自分の成績がどんな感じなのか順位は上からどの位置なのかが TACに比べてわかりずらい気がしました。

試験直前のオプション講座が良い

試験直前に「ファイナルチェック」、「重要理論確認ゼミ」(試験科目によってはないものもあり)というオプションの追加講座があり、こちらも補足講義・教材としては有効な講義だと思います。ファイナルチェックは2時間の模試で、問題自体は簡単で少し物足りないかもしれませんが、解答解説を読み込むと確実に知識は増えます。「重要理論確認ゼミ」は理論ドクターを読む暇がない人にとってはありがたい講義で、重要な論点だけピックアップして解説してくれます。大原の受講生であってもこの2つは受講すると良いと思います。

まとめ

どちらも一長一短があり、なんかよくできてるなーという感じですが、TACの解答・解説の解説文(解答への道)が非常に充実していることを考慮すると、普段は大原で受講し、TACの答練などの問題をメルカリで購入して勉強するのが一番いいと思いました。

理論に関しては大原の方が覚えやすいのと、近年の出題実績の点で優れている(消費税法に限った話ではありますが)ので大原の方が良いと言えます。大原のテキストに載っていないるがTACのテキストに載っているもの、逆にTACのテキストに載っていないが大原のテキストに載っているものを見つけて、双方の穴埋めをするのも万全を期すには必要かと思います。

以前はTACの講師の方がレベルが高いのかな?とも思っていましたが、そんなこともない様です。

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